【最新情報】 次回の決算では、予想よりも悪い企業が続出する！？ アナリスト予想の下方修正が先月から続いています！

FACTSETの調査によると、ウォール街のアナリストは、第 3 四半期（次の決算）の S&P 500 企業の EPS の見積もりを通常よりも引き下げています。

2022年7 月と 8 月で、アナリストは第 3 四半期の EPS 見積もりを平均よりも大幅に引き下げました。第 3 四半期のボトムアップ EPS 推定値 は、6 月 30 日から 8 月 31 日にかけて 5.4% (59.44 ドルから 56.21 ドルに) 減少しました。

この記事を書いている9月7日時点で、ニューヨーク連銀は2023年6月までのアメリカの景気後退の確率は18％としています。

過去を見ると、この確率が25%〜30%を超えた時点でたいていの景気後退は起こっていました

過去 5 年間 (20 四半期)半分以上の四半期では、アナリストは通常​​、四半期の最初の 2 か月間で収益の見積もりを引き下げます。過去 5 年間 (20 四半期)、四半期の最初の 2 か月間のボトムアップ EPS 推定値の平均低下率は 1.9% でした。

↑決算前の最初の2か月における、予想EPSの推移　（四半期ごと）

参考として、過去 10 年間 (40 四半期)では、四半期の最初の 2 か月間のボトムアップ EPS 推定値の平均低下は 2.7% でした。過去 15 年間では (60 四半期)、四半期の最初の 2 か月間のボトムアップ EPS 推定値の平均低下率は 3.5% でした。過去 20 年間では (80 四半期)、四半期の最初の 2 か月間のボトムアップ EPS 推定値の平均低下は 2.9% でした。

したがって、今回の第 3 四半期の最初の 2 か月間に記録されたボトムアップの EPS 推定値の低下は、5 年平均、10 年平均、15 年平均、および 20 年平均よりも大きくなりました。また、第 3 四半期は、2020 年第 2 四半期 (-35.9%)（パンデミックスタート） 以来、四半期の最初の 2 か月間におけるボトムアップ EPS 推定の最大の減少を記録しました。

↑EPSの推移と、株価の推移です

セクターレベルでは、11 セクターのうち 9 セクターで、特に通信サービス (-12.8%) と情報技術 (-9.1%) セクターを筆頭に、2022 年第 3 四半期の 6 月 30 日から 8 月 31 日までのボトムアップ EPS 予測が減少しました。一方、エネルギー（+9.6%）セクターは大きく予想EPSが上方修正されており、2022 年第 3 四半期のボトムアップ EPS 推定値がこの期間中に 2 つのセクターで上昇しました。

↑セクター別の予想EPSの変化です。

このグラフを見ると、ほぼすべての分野で、企業は次回の収益が前回の決算の予想より悪くなることがわかります。特に下から5つの分野は、約10％となっており、厳しい展開になるはずです。

しかしエネルギー関連銘柄は引き続き高い石油価格・天然ガス価格にけん引され、次回決算も素晴らしい結果を残せそうです！

また2022年全体を通しても、予想EPSの引き下げが行われています。

セクターレベルでは、通信サービス (-8.3%) と消費財 (-6.9%) セクターを筆頭に、9 つのセクターで 2022 年 6 月 30 日から 8 月 31 日までのボトムアップの EPS 推定値が減少しました。一方、エネルギー（+12.3%）セクターを筆頭に、2022 年 CY のボトムアップ EPS 予測がこの時期に 2 つのセクターで上昇しました。

さらに、2023 年のボトムアップ EPS の見積もりが 6 月 30 日から 8 月 31 日までに 2.8% (250.61 ドルから 243.68 ドルに) 減少したため、アナリストはこの期間に 2023 年の収益の見積もりを引き下げました。

↑2022年通年と2023年通年の予想EPSの推移です。（見にくいですが、上の線が2023年です）

また、S&P 500 の 12 か月後のPERが 6 月 30 日以降 15.8 から 16.7 に増加しました。

最後にS&P 500が誕生してからのPERの推移を貼っておきます。

現在のPERは19.86と、過去平均の「PER17」を上回っており割高となっています。

しかし12か月後には平均PERに近づくと考えられています。

記事を読んでくださりありがとうございました！！