【図解でわかる決算】 2022 0728 決算)半導体のトップ銘柄の1つ Intel Corporation (INTC) インテルの2022年度Q2決算詳細記事です!
Intel Corporation (INTC) インテル
【決算ハイライト】
売上高と利益はアナリストの予想を大きく下回った。(4-6月期の売上高は22%減の153億ドル)
通期のガイダンスを下方修正した(650億-680億ドルと、前年比で最大13%の減収)
データセンター向け半導体の需要減少やパソコン出荷の急激な落ち込みが原因
【決算グラフ】
4-6月期の売上高は22%減の153億ドル(約2兆540億円)。アナリスト予想平均の180億ドルを大幅に下回った。一部項目を除いた1株利益は29セント。アナリストの予想は69セントだった。7-9月(第3四半期)の売上高は150億-160億ドルとの見通しを示した。アナリスト予想は187億ドル。
厳しい決算ですね・・・
投資家はパソコン販売の低迷がインテルの業績に響くとは想定していたが、高級サーバー用半導体の16%減収は予想外で、これが全体の収益の重しとなった。インテルによると、価格は下落しており、顧客の注文が競合他社に流れたようです。
パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は、業績低迷の大半が景気減速に起因すると指摘しながらも、より良い製品をスケジュール通りに生産できなかった(中国のロックダウンが原因)ことも原因だとした。在庫整理に取り組んでいる顧客は新規発注を見合わせており、7-9月(第3四半期)が同社の業績の谷(1番ひどい時期)になるとの見通しを示した。
4-6月期のデータセンター部門の売上高は46億ドルに減少。アナリスト予想平均は60億4000万ドルだった。ゲルシンガー氏は、同社のデータセンター事業の今年の伸びがサーバー市場全体を下回る見通しだと語った。
パソコン用プロセッサー部門の売上高は25%減の77億ドル。予想平均は87億6000万ドルだった。
通期の売上高見通しは650億-680億ドルと、前年比で最大13%の減収を見込む。4月時点の見通しを最大110億ドル下回る。粗利益率は49%と、前年から9.1ポイント縮小する見込みで、同社目標を3ポイント下回る。
収益が減ってる(需要が減ってる)だけではなく、粗利益もどんどん減っており、今年は50%を切る予想なので、相当厳しくなってますね・・・
またインテルは、消費者向けチップの売上が25%減少することを明らかにしました。
今月初め、IT分野を中心とした調査や助言を行うグループ「Gertner」は、世界のPC市場が昨年と比較してすでに12.6%減少していると報告しました。そして同日の決算で、AppleはMacの売上が約10%減少したと報告しましたが、ティム・クックCEOは単にMacの在庫が売り切れただけかもしれないと示唆していました。
インテルに話を戻すと、同社は2022年第2四半期に22%減収の153億ドルを計上し、利益も5億ドルの赤字と、実質的にマイナスとなった。今までずっと純利益をプラス出してたので、痛いですね・・・そしてこれは、2021年第2四半期の51億ドルから109%も利益が減少していることになります。
インテルの損失は、売上減少によるものばかりではありません。実際、同社のデータを見ると、圧倒的な第一世代GPUを立ち上げるだけで5億ドルの営業損失を出していることがわかります。(上の画像の1番左の緑棒線グラフです!)
決算説明会でゲルシンガーCEOは、今年はGPUの目標である400万ユニットを達成できないものの、年末までに10億ドルの売上を目指すと語りました。
米Intel(インテル)の、ファウンドリー(製造受託)事業「Intel Foundry Services:IFS」では最近このようなニュースがありました!
Intelと台湾MediaTekは2022年7月25日(米国時間)、Intelのファウンドリー事業である「Intel Foundry Services(IFS)」の先端プロセス技術を適用してMediaTekのチップを製造すべく、戦略的パートナーシップを提携したと発表した。MediaTekはIFSを活用し、スマートエッジデバイス向けのチップを製造する計画です!
MediaTekは現在、TSMCでチップを製造しているが、欧米に工場を持つIntelと契約することで、「よりバランスが取れた、レジリエントなサプライチェーンを構築できるようにする」としている。
IFSのプレジデントを務めるRandhir Thakur氏はリリースで、「年間20億台以上のデバイスを供給するMediaTekは、次の成長段階を迎えるIFSにとって素晴らしいパートナーだ。IFSは、先端プロセスと、世界各地の生産能力を適切に組み合わせ、MediaTekがさまざまなアプリケーション向けにコネクテッドデバイスを提供することをサポートする」と述べていました!
また、ファウンドリサービス事業を強化するために、さらに1億5,500万ドルの損失が見込まれています。他社向けチップの製造は、これまで同社が行ってこなかったことですが、ゲルシンガー氏のもとでは新たな計画の一部となっています。
しかし、インテルにとって悪いニュースばかりではありません。米国議会は、米国内でチップを製造する企業に520億ドルの資金を承認するCHIPS法を可決したばかりで、大きな恩恵を受けるといわれています!
唯一3つの事業で利益を出している、Mobileye (モービルアイ)は、 インテル の子会社で、単眼カメラでの衝突事故防止・軽減を実現し、 先進運転支援システム (ADAS)の発展に貢献するテクノロジーカンパニーです。